日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

「Skype」を使った新しい雇用形態を
検討してみて下さい

 先日、社長さんは優秀な社員が退職することになり困っているとおっしゃっていiました。これまで力になってもらっていた社員に退職されるのは、従業員の少ない御社にとって大変なことと思います。
 しかし、IT時代といわれて大分時間も経ちます。便利なコミュニケーションシステムが開発されています。この際、IT時代に可能な新しい雇用形態について考えてみてはいかがですか。
 
  社長さんは、webを通じてコンピューの画面と無料の電話で打ち合わせができる「Skype」をご存知ですか。幸い、退職予定の方は、技術者でパソコンは得意ですね。パソコンを使用できる人なら、すぐ使うことができるシステムです。新しい雇用形態とは、この「Skype」を使った在宅勤務のことです。  


この際、社長さんにも
パソコンにもっと馴染んでもらって!
 日本も人材不足の時代がやってきます。派遣社員やフリーター等でやりくりするにも限界があります。「Skype」を活用すれば、受験期を迎えた子供や介護が必要な年老いた両親を抱えているとか、先祖代々受け継いだ土地から離れられないとか、家庭の都合で転勤できないとか。こうした人達の能力を在宅勤務という形態で発揮してもらうことができます。
 「Skype」を使用した打合せや会議では、事前にインターネットで情報を送付・交換し、その資料をパソコン上で見ながら電話でやりとりします。資料は参加者がそれぞれ作成し、項目とページを明確にし、事前に事務局に送付ししておきます。ソフトも、ソフトの使用料、電話の通話料も無料です。そして一番のメリットは、会議室に一同集合する必要がない、通勤不要ということです。
 製造業務のように、直接手を使って作業をする職場では無理ですが、「Skype」は上手く活用できれば、非常に広い範囲のスタッフ業務に対応可能で、在宅勤務もOKとなります。もちろん、会社と従業員、城業員と従業員との間の信頼関係が不可欠ですが、1年間担当者間の打合せや会議なしでも、「Skype」を使って実績を上げている会社も珍しくありません。
 

 この度退社される方は、社長にとって大変貴重な存在と聞いています。社長さんとの信頼関係もおありでしょう。いい機会です。この際、社長さんにはパソコンにもっと馴染んでもらって、1ヶ月に2〜3回、「Skype」を使って仕事をして貰うことを検討されては如何ですか。必要に応じて「Skype」を使った会議を試してみてもいいと思います。貴重な人材を失わないためにも、「Skype」をぜひモノにして下さい。ご検討いただければ幸いです。


「日本版6シグマ」からの提案
日本の中小企業の社長さんも
ジャック・ウエルチにならって
ITに挑戦してほしいに!

 勝手な想像であるが、日本の製造業の中小企業の社長さんは腕一筋の叩き上げが多く、パソコンやインターネットを得意とはしていないかもしれない。ところが、GE社の1990年代以降の「6シグマ経営」をリードしたジャック・ウエルチも、最初は「必要がない、それで何をするのかわからない」と言いながら、実は「尻ごみしていた。キーボードが叩けなかったから」と白状してしている。しかし、その後どうしたか、ここではそのエピソードの一端をを紹介しておくことしたい。

 1990年代の終わり頃になって、ジャック・ウエルチは、インターネットを使った買い物からコンピュータの効用に気がついた。インターネットの即時性と親密さの価値を理解したのである。さらに、これは自分で直接操作しなければわからないとして、その指の動きが褒められたものではなかったが、インターネットを称え、使いこなすようになったのである。
 そして、インターネットは、「6シグマ経営」における経営と社員、経営と顧客、経営とサプライヤーとの関係をより確かなものにしてくれるものだとして、このインターネットを使った「3つの関係づくり」に、持てるエネルギ−とGE社の経営資源を投入することになった。
 特に、経営と社員との関係において、経営はインターネットを通して積極的に発信される、社員が持つアイデアやヤル気をよりどころにして組織全体を引っ張らなければならないとしている。「Skype」を活用した打合せや会議についても、こうした視点から、現実的な有効性、必要性が問われなければならないのではないだろうか。


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