6シグマ 社長さんへの手紙 |
社長さんの工場を訪問するときいつも感心することがあります。それは、社長さん自身の電話の取り次ぎです。3回以上電話のベルが鳴り続けると社長さん自ら受話器をとっておられますね。そして、相手先を確かめると、従業員を呼び出し、電話の相手先を伝えています。 「XXさん、□□社のAAさまから電話です」 工場の拡声器から聞こえる社長さんの呼び出し、女性のようにやさしく、たまたま訪問した私の耳にも心地よく聞こえます。「AAさんから電話です」ではなく、「XXさん、□□社のAA様から電話です」という呼び出しからは、社長さんの「お客様を大切にする」という気持ちが伝わってきます。 勿論、呼び出し声がAAさんに聞こえるわけではありません。しかし、社長さんのお客様への感謝の気持ちを込めた呼び出しは、従業員全員に聞こえます。経営者自らのお客様に対する感謝の思いは、こうした社長さんの日常的な行動から自ずと従業員全体に伝わっていくはずです。 |
社風づくりは、 こうした社風も、社員にとっては、毎日当然やるべきことをやっているだけなので、当たり前のことです。しかし、発注する企業の担当者は、いろいろな企業をたくさん訪問しています。彼らは、社風の違いを敏感に見ているものです。長い不況にもかかわらず、注文が絶えることはなく、堅実に利益を上げてきた理由を、社長さんのお客様からの電話の対応に見て取ることができます。(2006.6.中小企業診断士 加藤文男) |
「日本版シグマ」の基本は、「顧客の声:VOC」から内部の業務改善課題「CTQ」を絞り込み、これを解決し、「CS:顧客満足」に応えることにあります。 |