中小企業が持っている
「小ささ、身軽さ」を競争力に!
「日本版6シグマ」はジャック・ウエルチの「GE版」ともいうべき「6シグマ」の実践体系との出会いが契機になっている。ジャック・ウエルチは、「我社の事業を世界でトップレベルの事業にする」という「No.1、2戦略」のもと、顧客の声「VOC」を重視し、「顧客満足「CS」につながる製品を提供できるようにするために、会社のあらゆる不合理な業務システムを改善し、「COPQ:無駄なコスト、機会損失」を極小にするという「6シグマ」を展開した。
ジャック・ウエッルチは、「6シグマ」を成功に導く経営の秘密は、全社員が「経営方針、目標」を共有し、業務改善が必要な現実を認識していることだ、そうすれば、懸案事項の解決策ついて、全員大枠で同じような結論に達する、だから「6シグマ」はシンプルで分かり易いやすいのだと言っている。
ジャック・ウエルチは、また「6シグマ」では中小企業が持っている「小ささ、身軽さ」が競争力になると言っている。社長と現場の一体感、コミュニケーションのよさ、動きの早さ、いずれも会社のエネルギーと集中力を「6シグマ」に向ける上で有効である。
現場に「6シグマ課題」を
設定させる!
「日本版6シグマ」にあって、社長がやらなければならないことは「6シグマ方針」を打ち出し、各現場に、「自たちは何に、どう取り組むか」を明確にした「6シグマ課題」を設定させることである。
中小企業の場合、これができるかどうかは、社長自身の本気度如何にかかっている。社長は、納得いかなければ、現場と何度も議論をする。大事なことは、現場への押しつけではなく、現場から提案された「6シグマ課題」であるということである。
現場の「6シグマ課題」が的を射たものになったら、社長は「その通り、That,s
Right.
これで行こう」と、現場と握手をして、期待している気持ちを率直に伝えることだ。
後は、現場の実行あるのみである。社長がやるべきことは、社員の優れたアイデアや工夫は「褒める」ことで、実績を上げさせ、調子づかせることだ。社長は「6シグマ課題」のアドバイザーの役割に徹すればいい。社長自身の知見、経験、人脈が生きることで、「さすが社長」と社員から一段と尊敬される存在になってほしいものである。
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