日本版6シグマセミナー
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質問・回答 (4)

日本版6シグマと標準偏差6σとの関係は
6シグマとTQC活動の相違点は、6σの活動内容が経営論、組織論と結びついていることにあると思いました。6シグマとは、「品質不良によって発生する無駄なコストを限りなくゼロに近づけるための問題解決活動」となっていますが、標準偏差の「6σ」とどのような関係があるのでしょうか。

■ご存じだと思いますが、σとは統計学の標準偏差のことです。測定したデータがN個あった時、N個のデータの和をデータ数Nで割れば、データの平均値が出ます。これでデータ集団の傾向がつかめます。データの平均値と各々のデータの差を2乗して足し合わせ、N−1で割ったものを分散といいます。分散のルート値が標準偏差でデータ集団のバラツキ度合の指標となります。
失敗の起こる可能性である「バラツキの度合い」を6σに押さえるとは、例えば100万回のオペレーションで3.4回程度しか失敗しないことを目標とするということであり、きわめて高い目標をかかげ、最高のプロセスで最高の結果を出すことを意味します。
日本版6シグマでは、これを「PeopleOut」と「Work Out」の二つの指導理念で支援しようとしています。


本当に手法が必要なのか
セミナー(第1回)は、丁寧な説明で、分かり易かった。シックスシグマを日本版にアレンジしている点も、問題とその解決を身近にすることができて工夫されていると思う。しかし、試行プロジェクトの内容は、シックスシグマの手法を利用するまでもなく、当たり前の解決方法だと思った。強引に手法を適用するのは、設計業務とCWQC改善提案との相性が良くなかったように、長続きしない手法になりがちなので注意を要すると思う。

講義の中で“Enpowerment(権限委譲)”とか、“M5型組織の追求”という言葉がありましたが、やはり企業の活性化のためには、”自分がいかにイニシアチブを取ってやっていこう”という人作りが重要と考えます。一人一人が経営者と言う意識を持って仕事を進めていけば、COPQもおのずと低減できるのではないでしょうか?

問題は各担当者に対して、どのようにモチベーションを与えると、“自分が経営者だったら”といったパラダイムシフトを図れるかなんだと思います。手法論もさることながら、意識変革をしてもらうためにはと言う観点から、どのようにアプローチすれば良いかを学習していきたいと思います。

■おっしゃる通りですが、プロジェクトの成果は、きわめて工夫された具体的手法をもとにした実践を通して倍加されます。


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